入笠山・大阿原湿原

○　小生の夢であるファミリーハイクの日がやってきたのだ！

　なんという豪華メンバーであろうか。小生とBF直樹隊員に、その両家族が全員集合。

　両お母さんの参戦にお馴染みの紗彩予科練生。そして今回は、BF直樹隊員の愛娘あおい（葵）2歳と、小生の次女しおり（栞）3歳が輝かしく山デビューなのだ。

　お母さん達も揃ったファミリーハイク。やっと小生の夢が実現したのだぁ〜！

　さあ、2人とも頑張って歩けるかなぁ〜。
　

○　車を大阿原湿原の駐車場に止め、湿原の木道へと皆で踏み込んで行くのだ。

　ここは、1800ｍほどの標高に小さく広がった老期の高層湿原。平坦な木道が遊歩道となって続いている。

　これは、歩き出しにはもってこいなのだ。ガンバレ栞・葵ちゃん！！

　実は湿原の季節には、まだ早い。緑は殆ど芽吹いておらず、金色の湿原なのだ。

　しか〜し、これも一興！暖かい日差しの中を快適漫歩なのでR。

○　ほどなく歩くと小さな沢を渡る。

ここからは、苔むした湿原脇の森を辿ることになる。

まるで北八つのようなこの道には、残雪がふんだんに残っていた。

サスガに紗彩は、なれたもの。ホホホイと歩いていく。

葵ちゃんといえば・・・ウン、頑張っている。時々「ダッコMODE」になるが、良く歩いていますね〜

えらい！

栞といえば・・・あ、お姉ちゃんとママの取りっこだ。

マーブルチョコを餌に、単独で歩くように誘導するのだ。まるで犬の散歩状態(^^ゞ

いずれにしても、平坦ハイク1H30Mをクリアー！　ヨシヨシ(^^)

○　湿原を一周すると、林道を歩き入笠山を目指すのだ。

大人では、30Mほどのこのコース。初めての登り道をクリアーしてくれるのだろうか。

いくら時間が掛ってもいいから、テッペンを踏もうね。

首切清水という物騒な名前の沢を渡ると、入笠山入口につく。ココからが登山道。

ヤバ、、、葵ちゃんが不機嫌MODEだ。そう、最近彼女は快適にウンチが出ていないそうである。

ダッコMODEでも、行けるところまで頑張ってみようね。

ここの登りも紗彩は快調。3年間オヤジが鍛えたのであたり前なのでR。

○　快適に亀足ママと紗彩が登って行くと、だんだん栞が遅れ出した。

　「ガンバレ〜」「ゆっくりネ〜」「強〜い」など、なだめすかして登らせる。

　しかし、ついに紗彩とママが栞の視界から見えなくなった。

　でた！栞の怪獣MODE！

　「ママ〜ぁ」「ウエ〜ん」「○×▼■！！」・・・・・・

　ヤバイ！怒っている！「○×▼■！！」

　もう、涙と鼻水で顔がグチャグチャだ！「○×▼■！！」・・・・栞、号泣！

　それでも小生は、ダッコなんかしないんだモンね〜。

　すれ違うハイカーに励まされるも、いっこうに効き目ナシ。泣き声の間にオエ〜ッという吐きそうな声も混じるようになる。

　絶対ダッコしないんだモンね〜。「ママに会いたかったら頑張って登ろーネー」

　「マ゛マ゛〜」「○×▼■！！」「オ゛エ〜ッ」・・・・・静かな入笠の山間に栞の絶叫が木霊する・・・・

　ヤバ〜ッ、はたから見たら、これは幼児虐待にとれるなぁ。

　その後の小生は、ハイカーとすれ違うたびに、異常に優しい声と笑顔を栞に向けるのであった。

　しかし、栞は一向に泣き止まず、登りながらの大絶叫を続ける。

　その中で聞き取れた言葉といえば「もう、頑張れない！」であった(^^ゞ

○　狂気のような大絶叫とともに、視界が突然開けた。

　入笠山の山頂である。

　そこには、強いお姉ちゃんと優しいママが笑顔で待っていてくれた。

　栞、ダッシュ。ママに飛びつく。ママ、抱きしめる「良く頑張ったね〜」・・・栞、安堵の号泣。

　よしよし良くやったと、小生も抱きしめようとする、が・・・・怨念の目つきで小生を睨む。

　「おいおい、俺は何もしちゃいね〜ぜ」

○　狂乱の栞もラーメンを食べると一気に回復上機嫌。

　絶景の展望を満喫するのだ。

　八つ、北・南・中央アルプスがバッチリ見える。富士山も雲の切れ間から顔を出した。

　どうやらBF直樹ファミリーは、途中で断念の模様。

　後に聞いたところ、葵ちゃんも怒り出したとのこと。彼らは、翌日リベンジに成功したのであった。

山頂からの展望（左は木曽駒中央ア、右は八つ）もちろん南北アもばっちり

○　さあ、車まで降りることにしよう。

　栞、今度はママと歩く。ぐんぐん降りていく。一人でもグングン下る。

　・・・・ん、やけに顔がにこやかだ。イヤ、にこやか過ぎる。

　おい、おまえ俺が嫌いなんだろう。

　ためしに聞いてみる。

　「また、お山行こうね」

　「・・・・・・しーちゃんねェ、お風邪ひいてるからダメなの。ゴホゴホ・・・」

　「(-.-)・・・・・・・また鍛えてやる」

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